14の不動産サイトを一括検索
利便性と網羅性で支持集める
ニフティ不動産では、約14の大手不動産ポータルサイトと提携し、国内最大級である約1300万件の物件情報を掲載。入居条件、階数、設備、収納など130以上のこだわり条件で物件を検索できるので、ユーザーは短時間で効率よく物件を見つけられる。毎月約400万人がこのサイトを利用しており、アプリダウンロード数は1100万を超えた。
ニフティ不動産では、1時間ごとに情報を仕分けし、名寄せ(同一物件を識別すること)した上で掲載。同じ物件でも各不動産会社がそれぞれ独自情報を持っており、それらをすべて掲載するためだ。またスマホアプリでは、アプリ内からワンタップでグーグルマップに飛んで物件近隣の様子を見られるなど、疑似的に不動産会社に行ったような密度の高い情報を提供しており、支持を集めている。
同社は、ユーザーからの問合せを不動産ポータルサイトに転送することで、送客料を得る。アプリダウンロード数の増加に伴い問合せ数も拡大し、送客数は前年同期比で26%増となった。
「時短につながる高い利便性と、情報の網羅性が強み。アクセスが増えても遅延のないよう、システムやサーバにはしっかり投資しています。最近ではありがたいことに、不動産屋さんで“この物件を見て来ました”とアプリの画面を見せてくださるお客様も増えています」(成田隆志社長)
同社は「不動産テック領域」「ウェルネステック領域」「クロステック領域」の3領域でサービスを展開。2023年3月期売上高は30億700万円(前期比9・1%増)と会社設立以来最高を更新した。24年1月には24年3月期通期業績予想を上方修正し、売上高は16・5%増、営業利益は41・9%増(いずれも前期比)となる見込みだ。
不動産テック領域では、不動産物件情報検索プラットフォーム「ニフティ不動産」などを運営。ウェルネステック領域では、日帰り温浴施設やスパに特化した情報メディア「ニフティ温泉」を運営する。クロステック領域では、インターネット広告出稿時の入稿支援ツール「DFO」と子会社の株式会社GiRAFFE&Co.が提供するSEOコンサルティングのデジタルマーケティング支援などを手掛ける。これらのサービスのうち、グループ全体売上の約8割近くを占めるのがニフティ不動産だ。
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