くふうカンパニー 【4376・グロース市場】

ユーザー視点で情報サービス展開
AI活用でさらなる事業拡大目指す

くふうカンパニーは、個人向け家計簿、チラシ・買い物情報など、毎日の暮らしやライフイベントに密着したWebメディアや情報サービスを展開する。M&Aによって事業を拡大し、現在は傘下に約20社を持つ。今後はAIの活用で個々のユーザーに合わせた行動提案を強化するとともに、住まい相談サービスを全国展開するなど、ユーザーサポートを進めていく。
くふうカンパニー-穐田 誉輝

穐田 誉輝(あきた よしてる)

取締役兼代表執行役

1969年4月生まれ。99年アイシーピー代表取締役。2001年カカクコム代表取締役。12年クックパッド代表執行役。17年ロコガイド代表取締役。21年くふうカンパニー取締役兼代表執行役(現任)。

暮らしに役立つ情報を提供
月間利用者数3000万人

同社の事業領域は「毎日の暮らし事業」、「ライフイベント事業」、「投資・インキュベーション事業」の3つ。2023年9月期の売上高は204・9億円(前期比10%増)、営業利益は18・8億円(同20・8%増)となった。10を超えるグループ全体のメディアの月間利用者数は約3000万人となっている。

「毎日の暮らし事業」では、国内最大級のチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」、1100万ダウンロードを超える家計簿サービス「Zaim」などを展開。

中でもトクバイは、24年1月時点で月間利用者数が1600万人を超える。トクバイは各小売店からの月額利用料と、メーカーやサービス企業などからの広告料が収益となる。Webサイトには全国19万店舗を掲載し、そのうち有料掲載店舗数は23年12月末時点で約4万店舗ある。

一方、「ライフイベント事業」では、住まいと結婚に関するサービスを提供する。不動産の購入・売却などの住宅情報に関する総合サイト「オウチーノ」、家を建てたい人と地元の住宅会社をつなぐメディア「くふうイエタテ」の他、住宅・建設・不動産関連会社向けコンサルティング事業を展開。結婚領域ではウェディング総合情報サイト「みんなのウェディング」や結婚式プロデュースなどを行う「エニマリ」を運営する。

「たとえば家を新築する場合、ネット上には大手ハウスメーカーの情報が多い。でも実際には、地元の工務店がハウスメーカーから請け負って建てているケースがほとんどです。だから当社は『地元の工務店と直接契約した方が、もっと安く、いいものが建ちますよ』と勧める。そのために、全国の中小規模の工務店や不動産店から広く情報をいただいています」(穐田誉輝代表執行役)

投資・インキュベーション事業では、くふうカンパニーやくふうキャピタルによる投資事業、起業及び事業創出支援を展開する。

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