燦ホールディングス 【9628・プライム市場】

「公益社」など傘下に持つ葬儀専業最大手
葬儀企業から総合ライフサポート企業へ

高齢化と共に増加する死亡者数を背景に、成長が期待される葬儀業界。同業界で専業最大手を誇るのは、葬儀会社3社などを傘下に置く燦ホールディングス(9628)だ。前期は葬儀施行件数の上昇などが寄与し、業績過去最高を更新。攻勢緩めず、今期からは「ライフエンディングサポート事業の拡充」などを盛り込んだ中期経営計画を開始した。2022年3月期には営業収益229億円、売上高営業利益率13.2%を目指す。
燦ホールディングス-播島 聡

播島 聡(はりしま さとし)

社長

京都府出身、甲南大卒。1987年にリクルートコンピュータプリント(現リクルートコミュニケーションズ)入社。99年公益社(現燦ホールディングス)入社。常務、専務などを経て2011年に副社長へ就任。16年4月、公益社代表取締役社長に就任。19年4月、燦ホールディングス代表取締役社長に就任(現任)。

創業約90年の業界代表高品質サービスで業績好調

同社の歴史は、1932年に葬儀業のパイオニアとして創業した「公益社」から始まる。1994年、業界で初めて株式を上場。2004年に現社名へ商号変更すると、翌年に同業の「葬仙」、翌々年に「タルイ」を子会社化した。現在、同社は同3社に加え、施設管理などの葬儀関連事業を担う「エクセル・サポート・サービス」の計4社を運営。公益社は首都圏と近畿圏を中心に47会館、葬仙は山陰地方に12会館、タルイは兵庫県南部に11会館の計70会館を展開している。

前期(2019年3月期)の連結業績は、営業収益は前期比3・5%増の207・7億円と6年連続で増収。利益面では、2014年から進めてきた既存会館のリニューアルなどによる資産有効活用化が実り、軒並み2桁増を達成した。葬儀件数はグループ全体で約1・4万件を施行し、葬儀専業最大手の地位を長年堅持。配当も前期までに3期連続増配しており、今期は年3円の増配を予定する。

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