CtoBtoBで急成長
バリュエンスホールディングスの設立は2011年。「なんぼや」などの買取専門店で一般消費者から時計やジュエリー、バッグといったブランド品や貴金属、骨董品・美術品を買取り、それらを卸売するビジネスモデルで急成長を遂げた。18年には株式上場を果たし、直近の21年8月期決算では売上高が過去最高の525億円をマークするなど波に乗る。
急成長の理由1つ目は、「CtoBtoB(消費者→業者→業者)」と呼ばれるビジネスモデルだ。従来の中古品買取業者は、多くが買取品を自社店舗で再販売する「CtoBtoC(消費者→業者→消費者)」となる。
C(消費者)に再販売するメリットは利益率の高さだが、一方で「いつ売れるか分からない」「販管費が嵩む」といったデメリットも孕む。そこでバリュエンスHDは早い段階から、買取品をすぐに自社オークションなどを介して同業他社に販売する卸売り(CtoBtoB)に絞ってきた。
「僕達の商品は性質上、需給のバランスが崩れると、相場も上下します。ならば、一定の値段と量で売れるBに対して都度販売した方が、経営が安定すると考えました。買取・販売どちらも追うのではなく、まず買取に集中した。これが、僕達が後発ながら他社を圧倒するスピードで成長できた理由だと思います」(嵜本晋輔社長)
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