テイツー 【7610・スタンダード市場】

古本、ゲーム、トレカ強みに110店舗展開
本業のリユース軸に事業立て直しを図る

岡山に本社があるテイツーは「古本市場」の屋号で約110店舗を展開する。同社の2021年2月期連結業績が11年ぶりに増収となった。新型コロナの影響による巣ごもり需要により売上が伸長したほか、現在取り組みが進む事業の再構築が功を奏している。昨年6月にはリユースのネット通販に強い山徳社をグループ化した。今後は本業のリユースを軸に、ECやBtoB事業に注力し業績アップを目指す。
テイツー-藤原 克治

藤原 克治(ふじわら かつじ)

社長

1969年12月27日生、岡山県出身。1993年 関西大学商学部卒業、東海銀行 (現三菱UFJ銀行) 入行。2001年テイツー入社。14年 管理部長として取締役就任。15年 取締役経理財務部長兼チーフ・コンプライアンス・オフィサー、インターピア株式会社取締役。17年テイツー取締役管理本部長兼経営管理部長兼チーフ・コンプライアンス・オフィサー。同年5月 代表取締役社長に就任 (現任)。

ロードサイド型で店舗増やす
ゲーム市場と共に業績伸長

同社は、ゲーム・古本を扱う「古本市場」、トレーディングカードを扱う「トレカパーク」などを展開する。出店エリアは、主に京阪神が6割、埼玉中心の関東が3割、創業地の岡山を含めた中国地方が1割。地元では古本市場は、〝ふるいち”の愛称で親しまれている。

同社の特徴は、古本とゲームを両立しながら、マニアックな商材であるトレカもチェーン店として扱っている点だ。古本をメインに新品・中古ゲームなどのホビー商材を中心に買取販売を行う。利益構成はゲーム、古本、トレカの順で取り扱いが多く、中古と新品の売上比率は約半々だ。

創業は1989年。岡山市内に古本市場1号店を開店して以降、郊外ロードサイド型の店舗展開で順調に店舗数を増やした。2008年2月期には売上高455億円、利益14億円と業績は過去最高を記録した。好調の背景には、Wiiやプレイステーションなどの家庭用ゲーム機やゲームソフトが発売され、ゲーム市場が活況だったことがある。それに伴い同社の業績も伸びたが、市場が安定期を迎えると同時にスマートフォンが発売されスマホゲームが台頭していった。

「スマートフォンの登場で消費者の遊び方は大きく変化しました。当社はゲームメーカーが牽引するマーケット構成にかなり左右されていましたので売り上げも影響を受けました」(藤原克治社長)

有料会員限定

続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。

ログイン 会員登録 SEARCH