サイバー・バズ 【7069・グロース市場】

インフルエンサーマーケティングなどSNS関連事業で急伸
若い世代のマス離れで市場は今後10年で3・5倍に

インスタグラム、ツイッター、フェイスブック、ブログなどの普及により、芸能人や著名人だけでなく、一般人でありながらSNS上で発信する発言や行動が大きな影響力を持つ〝インフルエンサー〞が脚光を浴びている。このインフルエンサーを商品のプロモーションなどに活用した「インフルエンサーマーケティング」をはじめ、SNS関連マーケティング事業で急伸しているのがサイバー・バズ(7069)だ。昨年9月にはマザーズ上場を果たし、公開価格2300円を大きく上回る4000円で初値を付けた。
サイバー・バズ-髙村 彰典

髙村 彰典(たかむら あきのり)

社長

1974年生まれ、岡山県出身。1997年、青山学院大学卒業後興和へ入社、1999年にサイバーエージェント入社。2005年同社取締役に就任。2010年10月、サイバー・バズ代表取締役社長に就任(現任)。

〝デジタルの口コミ〞をSNSで配信
マス広告の補完的役割

「インフルエンサーマーケティング」とは、それぞれのジャンルで影響力のあるインフルエンサーに、特定の商品・サービスなどを体験してもらい、その情報をSNS上で発信してもらうマーケティング手法だ。

いわば〝デジタルの口コミ〞をSNS経由で拡散し、〝バズる〞(爆発的に話題になる)ことを目的としている。このような手法がもてはやされる背景には、特に若い世代がTV・新聞をほとんど見ないという「マスメディア離れ」があるという。

「ある調査によると、20代の女性は自分が一番影響を受ける人は?という質問に、インスタグラマーと答える人が最も多く、次いでユーチューバー、TVタレントは3番目だそうです。企業側もマス広告だけではターゲット層にリーチできないという危機感があり、マスの補完的役割として『インフルエンサーマーケティング』のニーズが高まっています」(髙村彰典社長)

ターゲット層をフォロワーに持つインフルエンサー経由の情報はリーチしやすく、反響も計測できる。またマス広告に比べ低予算でできるなど、クライアント企業のメリットは大きい。

デジタル市場の調査機関デジタルインファクト社によると、2019年のインフルエンサーマーケティング市場は267億円。TV広告などに比べると小さいが、今後10年間で3・5倍の拡大が予測される成長市場だ。同社の2019年度9月期の通期実績は売上高が29億4400万円で前期比20・3%増、経常利益が4億1100万円で前期比75・1%増。業界の追い風を受け、大幅増収増益を達成している。

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