〝デジタルの口コミ〞をSNSで配信
マス広告の補完的役割
「インフルエンサーマーケティング」とは、それぞれのジャンルで影響力のあるインフルエンサーに、特定の商品・サービスなどを体験してもらい、その情報をSNS上で発信してもらうマーケティング手法だ。
いわば〝デジタルの口コミ〞をSNS経由で拡散し、〝バズる〞(爆発的に話題になる)ことを目的としている。このような手法がもてはやされる背景には、特に若い世代がTV・新聞をほとんど見ないという「マスメディア離れ」があるという。
「ある調査によると、20代の女性は自分が一番影響を受ける人は?という質問に、インスタグラマーと答える人が最も多く、次いでユーチューバー、TVタレントは3番目だそうです。企業側もマス広告だけではターゲット層にリーチできないという危機感があり、マスの補完的役割として『インフルエンサーマーケティング』のニーズが高まっています」(髙村彰典社長)
ターゲット層をフォロワーに持つインフルエンサー経由の情報はリーチしやすく、反響も計測できる。またマス広告に比べ低予算でできるなど、クライアント企業のメリットは大きい。
デジタル市場の調査機関デジタルインファクト社によると、2019年のインフルエンサーマーケティング市場は267億円。TV広告などに比べると小さいが、今後10年間で3・5倍の拡大が予測される成長市場だ。同社の2019年度9月期の通期実績は売上高が29億4400万円で前期比20・3%増、経常利益が4億1100万円で前期比75・1%増。業界の追い風を受け、大幅増収増益を達成している。
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