GENIEE 【6562・グロース市場】

ネット広告大手、新事業躍進 業務支援ツールが急拡大

創業わずか6年で、ネット広告の収益最大化プラットフォーム(SSP)のトップ企業へと上り詰めたGENIEE(6562)。2017年末のIPO時は初値が公開価格の約2倍をつけ話題を呼んだものの、近年は大口取引先の広告ポリシー変更の影響を受けたことから、雌伏の時を強いられていた。しかし足元では、主力事業の復調と新規事業の急成長で、Ⅴ字回復の目処が立っている。
GENIEE-工藤 智昭

工藤 智昭(くどう ともあき)

社長

1981年9月9日生まれ、神奈川県出身。早稲田大学大学院(理工学研究科)卒業後、2006年にリクルート(現リクルートホールディングス)入社。10年4月にジーニーを設立、代表取締役社長に就任(現任)。

「当社は下期偏重ということもあり、今期は第3・第4四半期で一気に利益を押し上げる計画です。これまで想定通りに進んでいます。来期には更に大きく成長する見通しです」

同社を率いる工藤智昭社長は投資家に対して自信を持って話せると破顔一笑。前期は過去最高の売上高を更新した一方、利益面ではM&A費用なども嵩み赤字着地となった。しかし、今期前半は主力の「アド・プラットフォーム事業(広告出稿主とネット広告メディアを結ぶビジネス。国内トップシェア)」で、昨年から力を入れるアプリ広告事業で大型案件を受注したことなどもあり、期初の想定通りに推移した。9月単月では、黒字化を達成。第3四半期には、期初予想を上回るペースで利益を拡大させていく方針だ。

また、新たに開始したDOOH(デジタル屋外広告)事業の好調も、回復の一因。同事業ではタクシーや公共施設などでデジタル広告を配信しており、引き合いが順調に拡大している。昨年11月には、全国1400ヵ所の歯科医にあるデジタルサイネージに、同社の広告配信システムが導入されることが発表された。

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