椿本チエイン 【6371・プライム市場】

チェーンのトップメーカー
飽くなき技術革新で不動のグローバル企業へ

『動かす』ところに、チェーンあり。日本で初めて産業用チェーンの製造を開始した椿本チエインは、2020年で創業103年を迎える。現在はチェーンだけでなく、機械部品から自動化システムまで手掛ける機械メーカーとして、世界26ヵ国81社で展開。工場の生産効率化推進、環境ニーズへの対応といった時流を掴んだ高品質製品を武器に、2020年度には連結売上高2800億円、営業利益280億円を目指す。
椿本チエイン-大原 靖

大原 靖(おおはら やすし)

社長

1959年7月生まれ、兵庫県出身。82年神戸商船大学(現神戸大学)卒業後、椿本チエインに入社。2013年、社長室長兼経営企画センター経営企画室長、同年執行役員、14年取締役を経て、15年取締役社長兼最高執行責任者に就任(現任)。

生活支えるチェーンたち

エスカレーター、可動式プラットフォーム柵、ジェットコースター、回転寿司レーン、工場の製造ライン…。生活を支える、様々な『動く』もの。この中に必ず入っているものがチェーンだ。そんなチェーンを2万種類以上も製造するのは、2018年度連結売上高2385億円、営業利益218億円の椿本チエインだ。

「1917年に、椿本説三氏が自転車用のチェーンメーカーとして創業しました。ところがすぐに自転車チェーンの価格が暴落し、このままではだめだと。紡績商社に勤めていた頃に見た、紡績機械を思い出しました。その機械には海外製のチェーンが使われていたのです。『ああ、我々が知っているチェーンは自転車だけだけど、色んなところで使われるんだ』と。これから日本でも機械化が進み、チェーンが使われるだろうと、海外のカタログを取り寄せて、国内で機械用チェーンを作り始めました」(大原靖社長)

 創業からわずか10年で自転車用チェーンから産業用チェーンへと舵を切った同社は、様々な業界向けに動力伝動用チェーンや搬送用チェーン等を製造する。すると、チェーンを動かすために必要なモーターやカップリングといった精機商品の需要が加速。一方で、自動車メーカーからはエンジンに組み込まれるチェーンの引き合いが舞い込んだ。更には、工場や物流センター等の搬送・自動仕分けシステムを丸ごと納めてほしいという要望も増加した。こうした結果、現在同社はルーツの「チェーン事業」の他に、減速機やクラッチ等周辺機器を扱う「精機事業」、エンジン内で動力を伝えるタイミングチェーン等を製造する「自動車部品事業」、各種搬送・自動仕分けシステムを提供する「マテハン事業」の4事業に分かれて展開している

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