同社は1978年、日立グループ出身の斎藤隆男氏(現名誉会長)がコンピューターの運用・受託に向けて設立。現在はメディアや金融、製造や官公庁などの顧客に対し、ソフトウェア開発からインフラ構築・運用まで行うトータルソリューションを提供している。
「当社は顧客先に常駐し、色濃い関係を結ぶ『常駐型』の比率が大きいため、安定して受注が獲得できる堅実性が強みです」(齋藤良二社長)
2019年9月期は、売上高は前期比7・1%増の83億5500万円、経常利益は同10・1%増の5億5000万円となり増収増益。売上高と当期純利益は過去最高となった。今期も引き続き好調を維持しており、売上・利益面全てで過去最高を更新する見通しだ。
セグメント別に前期売上高をみると、ソフトウェア開発・システム運用などを行う「ITソリューション事業」が98・5%を占め、残る1・5%は自社パッケージ製品を提供する「ITサービス事業」となる。 ITソリューション事業は堅調を維持しているものの、情報サービス業界全体の問題でもある人材不足が課題。そこで同社が推し進めるのは、外注比率の上昇だ。現在、ICは100社以上の中小SIerとビジネスパートナーシップを締結。パートナー企業への外注を増やすことで、受注額拡大を目指す。
「40年以上の歴史を持つ当社は、大手企業との取引が大半を占めます。このため、パートナー企業は当社を介して大規模プロジェクトに携わることができます。また、近年はパートナー企業の技術者が長く働きスキルアップできる環境作りに力を入れています。これまではパートナー企業への外注が単発化していましたが、例えば新人技術者を育成し易くするためのチーム化や、3年以上1つの現場にいた技術者は異なる現場に移動して仕事してもらう、というように長く働きスキルアップできる環境づくりを進めています」(同氏)
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