ネクシィーズグループ 【4346・スタンダード市場】

初期投資ゼロの最新省エネ設備導入サービスを展開
スマート農業に参入、24年9月売上高250億円へ

ネクシィーズグループは、初期投資オールゼロで最新の省エネ設備などを導入できるサービス「ネクシィーズ・ゼロ」を主力に展開する。同事業は、近藤太香巳社長が考案した初期投資ゼロ円の概念を軸にしたビジネスモデル。LED照明からスタートし、省エネ設備、コロナ対策商材など時代のニーズに伴いサービスを拡充してきた。中期経営計画では同事業の重点戦略として、販売力強化とスマート農業へ参入でさらなる拡大を図る。
ネクシィーズグループ-近藤 太香巳

近藤 太香巳(こんどう たかみ)

社長

1967年11月大阪生まれ。87年日本電気通信を創業。90年日本テレックス(現・ネクシィーズグループ)設立。91年代表取締役社長就任。2010年Nexys.BB(現・ネクシィーズ)代表取締役社長就任。14年ネクシィーズグループ代表取締役社長兼グループ代表(現任)。2021年ボディアーキ・ジャパン代表取締役社長就任(現任)。

中小企業の設備導入を支援
工事費込みの「モノの融資」

ネクシィーズグループは、売上の約7割を占めるネクシィーズ・ゼロ事業を中心に、電力小売事業、電子メディア事業の3セグメントを展開する。主力事業のネクシィーズ・ゼロは、中小企業や地方自治体向けに最新の省エネ設備を初期投資ゼロ円で提供するサービスだ。

一般的に企業が設備投資を行う場合、銀行から融資を受けてメーカーから購入もしくはリースをする。一方ネクシィーズ・ゼロは、同社が大手金融機関から700億円以上の与信枠を確保し、300社以上のサプライヤーから商材を仕入れている。結果、企業は与信枠を使用せず設備導入ができ、5年間のサービス期間満了後は設備の所有権を得ることができる。取扱品目はLED照明をはじめ、業務用冷蔵庫、空調、レジ・決済端末など44万8000点以上を揃える。

導入件数は現在8万1107件(2022年3月時点)。業種別では飲食業、自治体・行政、宿泊業、美容院、小売・サービス業など多業種に渡る。導入するメリットは、最新設備一式を初期投資なしで導入できるほか、LED照明などの省エネ設備を導入することで電気代などの経費削減ができる点だ。

「ネクシィーズ・ゼロは言うなれば「モノの融資」です。銀行はお金を貸して金利をいただきますが、当社は商材とセットで工事費もすべて初期投資ゼロで提供します」(近藤太香巳社長)

収益パターンは2通りある。ひとつは毎月顧客から支払われる金利を含めたサービス料。もうひとつは、元手となる資金源を大手金融機関との債権流動化契約によって確保し、流動化した場合は金融機関から最大で5年分のサービス料を一括計上する方法だ。債権の流動化以外に証券化も可能であり、証券化したネクシィーズゼログリーンファイナンスは、ムーディーズからAaaの格付け評価を受けている※。

※2021年、米大手格付け機関であるムーディーズの「Aaa(sf)」格付けを取得。環境に貢献するLED照明を主な対象としたリース債権の証券化において最高ランクの格付けとなる

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