ソースネクスト 【4344・プライム市場】

PCソフトやスマホアプリ、IoT機器を展開携帯
AI通訳機「ポケトーク」が大ヒット

PCソフト「ウイルスセキュリティZERO」やはがき作成ソフト「筆王」などを開発・販売しているソースネクスト。最近はAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を始めとしたIoT製品が売上を伸ばす。2020年3月期は売上高が前期比17.5%増の172億8200万円と過去最高となった。今後はIoT製品に舵を切り、海外市場にも進出する構えだ。
ソースネクスト-小嶋 智彰

小嶋 智彰(こじま ともあき)

社長

1977年生まれ。2001年ソースネクスト入社。06年執行役員。09年常務取締役。17年筆まめ(現EUS)取締役。20年SourcenextB.V.CEO。21年代表取締役社長兼COO就任(現任)。

世界シェア1位の「ポケトーク」
他社が追随できない価格で独走

同社は一般消費者向けのPCソフトやスマホアプリ、IoT製品などの製品を展開。企画・開発からデザイン、販売、サポートまでを一貫体制で手掛けるのが特徴だ。2020年3月期の業績をセグメント別に見ると「ポケトーク」などのIoT製品が売上の52%、「筆王」「宛名職人」などはがき作成ソフトが10%、Androidアプリ7%、セキュリティソフトが5%を占めている。

売上を牽引する「ポケトーク」は17年発売の小型AI通訳機。電源を入れるだけですぐ使え、これ1台で世界61言語でのコミュニケーションが可能だ。発売以来累計出荷台数80万台を突破し、国内の翻訳機における販売シェアの約97%を占める(21年3月現在)大ヒット商品になっている。国内だけでなく海外でも販売されている。

「翻訳機は、クラウド上の翻訳エンジンと通信することで外国語への変換を行う仕組み。当社は通信会社と契約し、世界130以上の国と地域で使える専用回線の2年間使い放題込みで、9900円(ポケトークWの場合)という価格で提供しています。この価格を他社がすぐに真似するのは難しいと考えています」(小嶋智彰社長)

ポケトークはこれまで、海外旅行者やインバウンド向け商店などの購入が多かった。最近では役所や病院で一括購入されることが増えている。国内在住外国人向けに、諸手続きの説明や、病気の症状の聞き取りに使用するためだ。また画面を見せるだけでコミュニケーションできるため、ソーシャルディスタンスを保ちやすいのも利点だという。

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