海外メーカーの
新商品輸入に強み
同社は、国内外の優れたサイバーセキュリティ製品を扱うBtoB向けセキュリティサービス提供会社だ。同分野では、専業で上場した日本初の会社となる。
2020年3月期実績の売上高は31億2600万円、営業利益は4400万円。セグメントはネットワークセキュリティ事業の単一セグメントだが、細かくみるとネットワークセキュリティ関連商品の輸入販売(①商品販売事業)と関連サービス(②商品組み合せ型事業)、セキュリティ対策の重要性を企業に伝える取組み(③啓蒙事業)の3つに大別される。
前述の3事業のうち、祖業に当たるのが①の商品販売事業だ。
「我々の特長は、ベンチャー企業が開始した新しいカテゴリーの、まだ確立されていない商品を持ってくるということにあります。また、商品を出す前にラボできちんと検証作業をして、日本市場に合うよう開発元と調整し、作り直すこともあります」(杉本隆洋社長)
販売する主な商品には、あらゆる標的型サイバー攻撃対策機能が集約された次世代ファイアウォール「チェック・ポイント・セキュリティアプライアンス」や、メールやファイルを無害化する「ボティーロディスアーマー」などがある。ボティーロディスアーマーは、同社が日本市場でナンバーワンのシェアをもつ商品。46都道府県における750以上の自治体および金融・医療機関、生損保会社、放送局など多方面で導入されている(19年1月時点)。
同事業のビジネスモデルは、主に海外メーカーから商品を仕入れ、企業や官公庁といったエンドユーザーに向けて、システムインテグレーターを通じて販売するフロー型。強みは、品揃えの豊富さだ。20年以上にも及ぶ杉本社長のイスラエルとのパイプを生かし、同国の製品を中心に14社・30種類程の製品を取り扱う。
地方自治体で導入が急激に進んだ無害化商品も、同氏が見つけて日本に導入したものという。当時はイスラエルであまり有名でなかったメーカーの商品が日本でナンバーワンのシェアを獲得したことで、イスラエルにおける同社の知名度はより高まったという。
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