シャノン 【3976・グロース市場】

メタバース関連株の一角を担う
上場初の中計で3年後の売上高3倍へ

メタバース関連株として注目を集めているシャノン。メタバースとは、インターネット上に造られた3Dの仮想空間やそのサービスの総称だ。仮想空間上でアバターと言われる自分の分身を介して遊んだり、仕事をしたり、コミュニケーションができる。フェイスブック社がメタ社に社名変更したことでも話題になり、世間の仮想空間への期待は高い。シャノンは連結子会社ジクウにおいて昨年10月、仮想空間上でバーチャル展示会ができるサービス『ZIKU(ジクウ)』の提供を開始した。リリース後、1300円台で推移していた株価は一時2倍以上の2710円まで跳ね上がった。そんな同社が、上場来初となる中期経営計画を発表。その内容に迫る。
シャノン-中村 健一郎

中村 健一郎(なかむら けんいちろう)

社長

1977年生まれ。2000年8月、大学在学中に有限会社シャノンを設立、代表取締役就任(現任)。01年3月、慶應義塾大学理工学部化学科を卒業。02年株式会社シャノンへ組織変更。

マーケティングオートメーションの先駆者
中計で営業利益率20倍以上の成長想定

シャノンは主に企業の営業マーケティング活動をクラウドで自動化・効率化する、マーケティングオートメーションシステムの開発・販売を行っている。新規見込み客の獲得や育成をWeb訪問・メール開封・セミナー参加などの履歴データに基づいて分析。顧客ごとの購買意欲の高さが数値化されアプローチの優先順位が一目瞭然となり、営業活動を効率化できる。また、展示会開催などの申込受付管理やバーコード・QRコード来場認証、アフターフォローなどイベント業務全般を効率化するサービスも提供している。

同社は5年前の上場以来初となる、中期経営計画を発表した。期間は3カ年で、数値目標として最終年度の2024年10月期に売上高67億円、営業利益率10・1%を掲げる。これは21年10月期より売上高3倍、営業利益率20倍以上になる計算だ。売上成長率は年率30%以上を予定している。このようなチャレンジングな目標への施策については、大きく分けて二点あるという。

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