ユーザーローカル 【3984・プライム市場】

サイト閲覧者の行動解析ツールを独自開発
チャットボットや人物解析AIで社会に貢献

先端技術を活用して企業支援するBtoBベンチャーのユーザーローカル(3984)が、二桁の増収増益を維持して好調だ。創業以来のコアプロダクトであるビッグデータ解析ツールや、AIを活用した顧客サポートシステムをSaaS型で省庁から大手企業まで提供する。近年は、AIの画像認識技術や音声認識技術などを応用し、「人物分析AI」や「カンニング抑止AI」といった新商品を積極開発する。
ユーザーローカル-伊藤 将雄

伊藤 将雄(いとう まさお)

社長

1973年12月、千葉県生まれ。早稲田大学卒業後の97年日経BP入社、2000年楽天入社。02年に「みんなの就職活動日記(現みん就)」を事業化したが、04年楽天に売却。早稲田大学大学院国際情報通信研究科に進学し産学インキュベーションセンター内で自身の研究を製品化。05年にユーザーローカルを設立。07年に株式会社に改組。

アクセス解析ツールで
ユーザーの行動を可視化

同社は、伊藤将雄社長が早稲田大学大学院時代に開発した「インターネットユーザーのアクセス履歴の解析及び可視化技術」を用いたサービスを展開するベンチャー企業。①アクセス解析ツール「ユーザーインサイト」、②ソーシャルメディア解析ツール「ソーシャルインサイト」、③業務効率化システム「サポートチャットボット」の3つを省庁・自治体から大手企業まで千数百社の多様な顧客にSaaS型のライセンス販売で提供している。

1つ目の「ユーザーインサイト」は、PCやスマホ、タブレットなどのサイトのUX(ユーザーエクスペリエンス:ユーザーがサイトを通じて得られる経験)を解析し、顧客のマーケティング施策に必要なインサイト(人を動かす隠れた心理)を提供するサービスだ。従来のWEBアクセス分析ではアクセス数やPV数などは把握できたが、ユーザーが何に興味を持っていたり、そのページを最後まで読んだかといった行動まではわからなかった。同社のプロダクトは、ユーザーの閲覧頻度やクリック個所などを暖色から寒色までの直感的なヒートマップとして可視化することで、ユーザーのページ内行動を解析。月額5万円から提供する。

「カーソルやスクロールの動きから、ユーザーの視線を予測し可視化します。例えば、ある写真を境に読むのを止めてしまう人が多ければ、その写真に問題があることがわかります。より良いコンテンツ制作の支援にしたいと研究したのですが、それがビジネス参入のきっかけとなりました」(伊藤将雄社長)

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