多くのゲームに製品採用
不採算事業撤退で黒字転換
同社の2019年11月決算は、4期ぶりの最終黒字に浮上。次世代ゲーム機の発売や人材事業のニーズ拡大により今期も増収の見込みだ。最近では自動車業界など非エンタメ領域の受注も拡大している。
同社の開発するミドルウェアは、人気ゲーム『ウイニングイレブン』シリーズや『ポケットモンスター』シリーズに採用されるなど、高く評価されている。また、他社からのミドルウェアの受託開発も展開している。
「ゲームでは1秒間に15コマまたは30コマの映像を、その時のプレイヤーの操作に合わせて高速で描き、しかもカクカクしないなめらかな動きで見せる技術が必要になる。ですからリアルタイムの3DCGの技術は、ゲームの世界がいちばん進んでいると思います」(梶谷眞一郎社長)
梶谷社長は、かつてスクウェア社(現在のスクウェア・エニックス)に16年間在籍。『ファイナルファンタジー』シリーズなどのゲームや3DCG映画の製作にプロジェクトマネージャーとして関わってきた。2018年10月にシリコンスタジオ社長に就任後は、ツール開発プロジェクトの案件終結など不採算部門を積極的に整理。19年11月期には、純利益1億5800万円と4期ぶりの黒字に復帰した。
「スマホ用ゲーム制作は広告費も含め1本4億円以上もかかり、しかも成功する率は低い。また、ツール開発では非常にハードルの高い技術を追求していたが、お客様の満足が得られなかった。地に足をつけ収益の出る仕事に向かおうと、撤退を決めました。もう不採算案件は0です」(同氏)
有料会員限定
続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。