KLab 【3656・プライム市場】

有名IPのモバイルゲーム開発し世界配信
2023年度に売上高500億円を目指す

KLab(3656)は、アニメや漫画で人気のキャラクターを主役とするモバイルゲーム開発で事業を拡大。定期的に周年イベントやオリジナルの新キャラクター投入などで盛り上げ、安定して利益を生み続ける長寿コンテンツを複数保有する。また、世界155の国と地域に配信するグローバル企業でもある。森田英克社長に他社との差別化や独自の海外戦略などを聞いた。
KLab-森田 英克

森田 英克(もりた ひでかつ)

社長

1974年8月、静岡県生まれ。法政大学社会学部卒業後、97年丸井入社。広告データ会社などを経て2002年10月 KLab入社。09年9月 同社執行役員(現任)、10年11月 同社取締役などを歴任し、19年3月 同社代表取締役社長CEO就任(現任)。

複数の長寿コンテンツで収益確保

同社は、世界でも人気の高いIPをモチーフとしたモバイルゲームの企画、開発、運営を主軸に事業を展開。2020年12月期の売上高は、前期比9・1%増の339億5200万円、営業利益は同28・4%増の21億4900万円、経常利益は同3・7%減の15億6400万円。売上高で過去最高額を更新した。

KLabの強みは、認知度が高く魅力的なIPを獲得した上で、原作のキャラクターやストーリーを再利用するのではなく、その世界観を拡張しユーザーを飽きさせない長期運営に成功している点だ。長年にわたって収益を生み出すタイトルを複数持っている。

短期間でサービスを終了するタイトルも多いゲーム業界で『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』(スクフェス)は配信開始から8年間、『BLEACH Brave Souls(ブリーチ ブレイブソウルズ)』(ブレソル)は6年間、『キャプテン翼~たたかえドリームチーム~』(キャプテン翼)は4年間継続する長寿タイトルとなっている。

「例えば、『BLEACH』は原作漫画やアニメはすでに終了していますが、作者の久保帯人先生に監修いただいて、周年キャラやコラボ企画でオリジナル形態のキャラをデザインしてリリースしています。原作の連載が終了していることもあり、ユーザーの方にはキャラクターバリエーションとして受け入れられ、大きな反響をいただいています」(森田英克社長)

近年ハイエンド化が進み、1作に数十億円と開発費が高騰している中、同社は安定的な収益が長期に見込めるタイトルに育て運営することで、その回収が実現できている。

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