GMOペパボ 【3633・スタンダード市場】

国内最大級のレンタルサーバーサービスを運営
ニッチマーケットプレイス2つが次なる柱に

GMOインターネットグループ一角のGMOペパボは、個人向けウェブサービスの開発企業。国内最大級のレンタルサーバーサービスや、ネットショップ作成サービス、オリジナルグッズ作成サービスなど、多様なビジネスを展開する。売上は2003年の創業以来過去最高を更新し続け、21年12月期は売上高・営業利益ともに前期比2割増の見通し。EC市場の好調を武器に、25年には20年比2.7倍の営業利益25億円を目指す。
GMOペパボ-佐藤 健太郎

佐藤 健太郎(さとう けんたろう)

社長

1981年1月鹿児島県出身、東和大学卒業。大学在学中から「ロリポップ!」の運営を手伝い、2003年に有限会社paperboy&co.(現GMOぺパボ)立ち上げに参画。09年、同社代表取締役社長就任(現任)。18年、GMOペパボガーディアン代表取締役社長就任(現任)、19年、GMOクリエイターズネットワーク取締役会長就任(現任)。

個人用ウェブサービスを
4分野で展開

GMOペパボの「ペパボ」は、ペーパーボーイ(新聞配達少年)の略。創業者が新聞配達員だった頃のような初心を忘れずに、と名付けられたという。そんな同社の2020年12月期業績は、売上高が前期比23・2%増の110億1400万円、営業利益が同18・3%増の9億2700万円。セグメントは、①ホスティング事業、②EC支援事業、③ハンドメイド事業、④金融支援事業の4つとなる。

①のホスティング事業とは、サーバーをネットワーク経由で顧客に貸し出すサービスのことだ。祖業の「ロリポップ!」は、個人・中小企業向けのレンタルサーバーサービス。月額100円から利用でき、契約件数は42万件と国内最大級を誇る。

②のEC支援事業は、通販(EC)の支援や運営を行う事業。主力のひとつ「カラーミーショップ」は、ECサイトの構築サービスだ。同分野は近年BASEやストアーズなど競合が乱立するが、GMOペパボは05年に開始した老舗。デザインの自由度や手厚いサポート体制に定評があり、契約件数は4万件を超える。

EC支援事業でのもうひとつの柱がオリジナルグッズ作成・販売サービスの「SUZURI(スズリ)」だ。

「一言で言うと『プリントオンデマンド』です。SUZURIに好きな画像をアップロードするだけで、画像が印刷されたTシャツやスマホケースなどが作れ、さらにSUZURI上で販売できます」(佐藤健太郎社長)

③のハンドメイド事業では、自作したアクセサリーや家具などを販売できる国内最大のハンドメイドマーケットプレイス「minne(ミンネ)」を運営。また④の金融支援事業では、フリーランスの請求書買取サービスを行う「FREENANCE(フリーナンス)」を手掛ける。このように同社は個人・中小企業向けウェブサービスを数多く展開しており、軌道に乗った4分野が核となる。

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