トレジャー・ファクトリー 【3093・プライム市場】

幅広い商材扱うリユース品販売を核に事業拡大
国内メインで10ブランド・216店舗を運営

トレジャー・ファクトリーは、衣料品や生活雑貨をはじめとした多種多様な中古・リユース品を販売する会社だ。前期の売上高187億円は、今期、2022年2月期に、226億円へと大幅に伸びる見込みだ。コロナ禍では一時売り上げが落ちたが、その後は在宅時間の長さや巣ごもり需要から生まれたニーズを取り込むことで、好調に推移。今期の新規出店数は過去最高となる予定だ。
トレジャー・ファクトリー-野坂 英吾

野坂 英吾(のさか えいご)

社長

1972年生まれ。神奈川県出身。95年5月、有限会社トレジャー・ファクトリー設立、代表取締役社長。99年12月、同社を株式会社トレジャー・ファクトリーに改組、代表取締役社長(現任)。

マルチブランド戦略を展開
主力はリユースの2ブランド

トレジャー・ファクトリーは、宝物の工場(価値の再生工場)を社名の由来とし、衣料や家電、家具、生活雑貨、ブランド品、スポーツ・アウトドア用品、楽器、ホビー用品など、幅広く中古・リユース商品を扱っている。中でも全売上のうち46%を占めるのが衣料品で、次に、服飾雑貨18%、電化製品14%、生活雑貨とホビー用品7%、家具6%という内訳だ。

「マルチブランド&マルチチャネル」を標榜する同社のショップブランドは10ある。メインは、家具や家電、衣類、小物、ブランド品など、幅広い分野の品を扱う「トレジャーファクトリー」と、ファッションアイテムを扱う「トレファクスタイル」だ。前者は、平均店舗面積200~300坪の店を73店、後者は、同100~200坪の店を59店展開する。ほかにも、ハイブランドの「ブランドコレクト」、スポーツ・アウトドア用品の「トレファクスポーツ」、ゴルフ専門リユースショップ「ゴルフキッズ」や、「カインドオル」(ブランド古着)、「ピックアップ」(静岡・総合リユース)などがある。

本、メディアやブランド品など、特定ジャンルの商品に絞り店舗を展開する同業リユース会社もある中、様々なアイテムを取り扱うことは、同社の強みにもなっている。その時々の消費者ニーズを敏感に察知し「今が旬」な商材の販売を強化するなど、機動力ある展開が可能になるためだ。

「商品管理の仕方は、価格帯により多少異なりますが、メインのアイテムで言うと、かなり詳細な商品情報まで持ちながら、販売動向や買い取り動向をチェックし、それを査定情報や在庫管理に生かす取り組みを行っています。基本的には一定の基準以上のものを買い取らせていただいておりますが、家具、家電、洋服の一部など、それぞれの商品の状態によってクリーニングなどをしています」(野坂英吾社長)

商品仕入れは店舗を中心とした消費者からの買取りが8割、法人からが2割だ。

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