国民の5割にサービス提供
大阪ではシェア1位
ケア21は元々、学習塾の経営からスタートした会社であり、2000年に訪問介護ステーションを立ち上げて本格的に介護事業を開始した。
2019年10月期の売上高は309億6400万円。売上比率は施設系介護事業が6割、在宅系介護事業が4割を占める。和久定信常務取締役業務統括本部長によると、祖業である在宅系の訪問介護を展開するうちに、認知症高齢者の家族らからデイサービス、グループホームなど重度の人たちが利用できる施設系サービスの要望を受けるようになり、そのニーズに応えるべく事業の幅を広げてきた。
また、在宅サービスのノウハウを活用し、上場企業には少ない障がい児者向け事業、認可保育所などの保育事業にも早いうちから取り組んでいる。
「当社は『総合福祉企業』を掲げ幅広いメニューを提供しています。日本の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は3割といわれていますが、障害者率は7%、また未就学児の率は12%であり、合計すると約50%。この5割の国民の方々が福祉の対象であり、その方々にサービスを提供するのが当社の使命です。生活保護の方や重度の方も多く受け入れており、比較的他社が避けそうなメニューを真面目にやってきた会社です」(和久定信常務取締役業務統括本部長)
現在、ケア21グループ連結で全国450事業所を展開。創業の地である大阪では161カ所を展開しシェア1位を占めている。兵庫54カ所、京都34カ所と関西に強いのも特徴。「地方の大手」として高齢化が進む地方都市の受け皿づくりに取り組んでいる。
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