不動テトラ 【1813・プライム市場】

世界初のSCP工法を生んだ地盤改良のパイオニア
3事業の知見を活かし、豊かで安心な国土づくりに寄与

不動テトラ(1813)は、構造物に適した地盤を造成する地盤改良事業をはじめ、道路、鉄道、港湾、空港などを建設する陸上・海上土木事業、テトラポッドなどブロック事業を手掛ける企業だ。特に地盤改良では業界のパイオニアとして革新的な工法をいち早く開発・施工してきた。3事業の知見・技術を活かし、豊かで安心な国土づくりに貢献する。
不動テトラ-奥田 眞也

奥田 眞也(おくだ しんや)

社長

滋賀県出身、関西大卒。1980年、不動建設(現不動テトラ)に入社。2015年6月から代表取締役執行役員副社長。2018年4月、代表取締役社長に就任(現任)。

業界に先駆けて工法を開発
土木、ブロック事業も堅調

建物や道路、橋梁など、あらゆる構造物の土台となる地盤は強固であることが求められるが、同社はこうした地盤の性状を分析し、構造物に適した地盤を造成するエキスパートだ。

同社は2006年、地盤改良と陸上土木を主力とする不動建設と、海上土木事業とテトラポッドなどコンクリートブロック事業を手掛けるテトラが合併し、誕生した。不動建設が創業時から取り組んできた地盤改良事業は70年近くの歴史があり、「地盤改良のほとんどの工法を最初に開発したのはほぼ当社」(奥田眞也社長)というほど。いち早く業界のパイオニアとして技術開発を進め、現在もトップシェアを誇る。特に代表的なのが、砂でできた杭を地盤に打ち込んで強固にする「サンドコンパクションパイル(SCP)」と呼ばれる工法。1956年に世界初で開発し、液状化対策などに使われる。

合併前の両企業から引き継いだ土木事業は、新幹線や高速道路の高架橋、防波堤の災害復旧工事など幅広い施工実績を持ち、陸海を網羅する。

また売上高比率としては大きくないが、国内シェア約3割と業界1位の事業がテトラポッドなど消波ブロックの型枠を施工会社に貸し出すブロック事業だ。日本の海岸線は3万4000キロと地球1周4万キロとあまり変わらない長さがあり、波浪・浸食対策、近年の減災の観点からもニーズは依然高い。

現在の事業比率は売上ベースで地盤改良事業が46%、土木事業が48%、ブロック環境事業が5%となっている。

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