ベステラ 【1433・プライム市場】

製鉄・電力・ガス・石油等プラント解体に特化
他社に先んじて開発する独自工法が武器

プラント解体を主力とし、「リンゴ皮むき工法」を筆頭とする複数の独自工法を有するのが、ベステラ(1433)だ。同社は他にも古く図面の残っていないプラントを3Dでスキャンする3D計測サービス、建設技能労働者の人材サービスなども手掛ける。今後は競争力のある特許工法を用いた解体方法の提案と実用化を進める一方で、元請比率を高め収益率の向上を目指す方針だ。
ベステラ-吉野 炳樹

吉野 炳樹(よしの あきたつ)

社長

1967年、愛知県名古屋市生まれ。サンオート(現 メッセ)、富士自動車を経て、1990年にベステラの取締役として入社。以来、同社の取締役として営業、工事等幅広く経営に携わり、2020年、取締役社長に就任(現任)。

「リンゴ皮むき工法」特許取得
工期・コスト・安全面に強み

同社の21年1月期の売上高は36億8200万円、営業利益1億2400万円、経常利益2億1200万円、純利益1億4200万円。22年1月期の業績予想は、売上高56億円、営業利益4億5000万円を見込んでいる。

同社のビジネスモデルは、製鉄・電力・ガス・石油といった業界の会社から、主に系列の設備工事会社やゼネコンなどの元請会社に発注のあった案件を、一次下請として引き受けるものが主流。解体の現場では、設計・監督・施工管理・安全管理・行政対応といったプラント解体トータルマネジメントを担当。施工そのものに関しては、協力会社に外注する方法をとっている。

保有する代表的な特許工法には、「リンゴ皮むき工法」がある。これは、ガスホルダーや石油タンク等の球形貯槽の解体において、くるくるとリンゴの皮を剥くようにして、中心から渦巻き状に切断していくというもの。「解体時の美しく独自性の高い見た目のみならず、従来の解体に比べ、工期・コスト・安全面においても優れています」(吉野炳樹社長)という。他にも、施工用ロボット「りんご☆スター」を活用するロボット工法など、多数のオリジナル特許工法を実用化しているのが大きな強みだ。

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